不動産売却を検討されている方にとって、媒介契約は重要な最初のステップです。
契約の種類によって、売却にかかる時間や手間、最終的な売却価格が大きく変わる可能性があります。
今回は、媒介契約の種類とその違いについて、具体的なメリット・デメリットを交えながら解説します。
不動産会社との契約前に知っておきたい重要なポイントもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

媒介契約とは何か不動産売却における契約の種類と選び方

媒介契約とは、不動産売買において、売主が不動産会社に売却活動の仲介を依頼する際に締結する契約です。
宅地建物取引業法では、不動産会社が仲介業務を行うには媒介契約の締結が義務付けられています。
この契約によって、売主と不動産会社の役割や責任、売却活動に関する重要な事項が明確になります。

契約書には、媒介契約の種類、レインズへの登録義務、報告義務の頻度、仲介手数料、違約金に関する事項などが記載されます。
契約前に内容を十分に理解し、不明な点は不動産会社に確認することが重要です。

媒介契約を結ぶ必要性

個人で不動産売却を行うことは、法律や手続きに関する知識、時間、労力を要するため困難です。
不動産会社に仲介を依頼することで、専門的な知識や経験を活かした効率的な売却活動が期待できます。
また、トラブル発生時の対応もスムーズに行えます。
媒介契約は、売主と不動産会社間の信頼関係を築き、円滑な取引を進めるための重要な基盤となります。

3種類の媒介契約を徹底比較メリット・デメリットと選び方のポイント

一般媒介契約の特徴メリットとデメリット

一般媒介契約は、複数の不動産会社に売却を依頼できる自由度の高い契約です。
メリットは、複数の会社が競合することで、より高い価格で売却できる可能性がある点です。
特に人気物件の場合、その効果は大きくなります。

しかし、デメリットとして、各社の活動状況把握が難しく、売却活動が停滞する可能性もあります。
また、レインズへの登録義務がないため、物件情報の露出が限定される可能性もあります。
情報公開の範囲や売却活動への積極性を重視する必要があります。

専任媒介契約の特徴メリットとデメリット

専任媒介契約は、1社のみと契約するもので、自分で買主を見つけることも可能です。
メリットは、1社に専念してもらえるため、売却活動がスムーズに進みやすい点です。
レインズへの登録義務があり、物件情報の露出も広がります。

しかし、デメリットとして、1社に売却活動が依存するため、不動産会社の力量に左右されやすい点があります。
信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。

専属専任媒介契約の特徴メリットとデメリット

専属専任媒介契約は、1社のみと契約し、自己発見取引ができない契約です。
メリットは、不動産会社が最も積極的に売却活動を行うため、売却が迅速に進みやすい点です。
レインズへの登録義務があり、報告義務も頻繁にあるため、売却状況を細かく把握できます。

しかし、デメリットとして、自己発見取引ができないため、より不動産会社への依存度が高まります。
不動産会社選びを慎重に行う必要があります。

それぞれの契約が向いている人

・一般媒介契約：複数の会社を比較検討したい方、人気物件で高値での売却を目指す方、物件情報を広く公開したくない方。

・専任媒介契約：信頼できる会社を見つけた方、売却活動の手間を省きたい方、自己発見取引の可能性がある方。

・専属専任媒介契約：迅速な売却を希望する方、売却活動に一切関わりたくない方、不動産会社に全面的に任せたい方。

契約選びに迷った時の対処法

複数の不動産会社に相談し、それぞれの契約内容やメリット・デメリットについて説明を受け、比較検討することをお勧めします。
それぞれの会社の担当者の対応や説明内容も参考にすると良いでしょう。
迷った場合は、専任媒介契約を選択するのも一つの方法です。
これは、自由度と売却活動の効率のバランスが良い契約形態だからです。

まとめ

媒介契約には一般媒介、専任媒介、専属専任媒介の3種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
自身の状況や希望する売却期間、価格、手間などを考慮し、最適な契約を選択することが重要です。
信頼できる不動産会社と契約し、契約内容を十分に理解した上で契約を締結しましょう。
不明な点は必ず不動産会社に確認し、納得した上で契約を進めることが大切です。

不動産会社選びも売却成功の鍵となりますので、複数の会社と比較検討することをおすすめします。
この記事が、みなさんの不動産売却の意思決定に役立つことを願っています。